そして乾かし終わる頃には、完全に眠る琴李さん。


あーもう、しょうがねえな。


ヒョイッと軽い体を持ち上げ、そっとベッドに横たえた。


スヤスヤ寝息をたてて眠る彼女は、まるで子どもみたいだ。


本当に…可愛いな。


頬を撫でると、小さな口を開き


「ん…ぅ…いぶ…きくん……ふふ…」


どんな夢を見ているのか知らないが、俺の名前を呼ぶ。


さらにニヤけてやがる…。


「おやすみ、琴李」


愛おしい彼女の前髪をかき分け、そっと額に口づけを落とす。


布団に手をかけて、一瞬迷う。


これって隣に寝ていいんだよな…?


そんな迷いも急に襲ってくる睡魔には勝てず、俺は静かに眠りについた。