デコくんとボコちゃん


そう言うと、伊吹くんはちょっと迷って


「その前に…あっためて?」


私に両手を広げてみせた。


「えっ…今?」


「うん、今」


「もう、しょうがないなぁ」


大きな体に、そっと抱きつく。


私の背じゃ、頭が胸のところまでしかこない。


それでも、思いっきりギューってしてくれる伊吹くんが、大好き。


「あー癒やされるー」


「私もー癒やされるー」


しばらくそのままでいると、ふたり同時にお腹がぐぅっとなり、笑い転げた私たちでした。