「俺の女になんか用?」 澄んだアルト。 翔の声ではないその主は。 スッと通った鼻筋に、綺麗な二重、切れ長の眼。薄い唇。整った輪郭。 総括するに、今まで見たことないほどにかっこいいその彼は、 たしかに今、俺の女、と。言った。 「だ、誰…?」 呟く私の方に手を回したその人は、 私の耳元で、話し合わせて、と囁いた。 有無を言わさないそのスマートな仕草に 頷くことが精一杯の私。