幽霊電車



『この電車は、一度乗ってしまったら、終点まで降りる事が出来ませんので、ご了承、下さい…』


どこからか、そうアナウンスが聞こえて来た。


嘘だ…。



終点まで、もう降りられないの…?!


「そんな…… 嘘、嘘…」


「嘘じゃないよぉ。」


目の前で誰かの声が聞こえ、反射的にパッと前を向くと…



「……っ、いやあぁっ!」


あたしは思わず腰を抜かして、その場にペタッと座り込んでしまった。


あたしの目の前に立っていたのは、なんと、首と右腕がちぎれたおもちゃのロボットだった。



おもちゃのロボットは、チカチカと怪しく両目を光らせた。