蒼side

チッ。

朝からきゃーきゃーうるせぇな。

腕にまとわりつくのいい加減やめろよ


香水が臭い奴もいるし、やたら胸をすりつけてくる奴もいるし、きもい。


吐き気がっ…

「蒼様ぁあ♡
今日学校案内してくれませんか?」


は?
無理だよ。
死んでも嫌だ


「ごめんね真希ちゃん。
今日は委員会の仕事で忙しくて。
他の子に頼んでくれるかな?
真希ちゃんみたいな子と学校を手繋いで歩きたかったな。残念だ。それじゃ。あー忙しっ」


大丈夫ですっ!お仕事頑張ってくださいね!

なんて、言ってるがそんなのは無視。

誰がお前と手なんか繋ぐかよ。
手が腐るわ!

タイミングよく学級委員会担当の先生が声をかけてくれたから助かった。




俺は通称蒼様。

秋人《あきひと》以外呼び捨てにされたことがない。

秋人は、ちっせぇ頃からの幼なじみで仲がいい。

秋人がゆうには俺は王子様らしい。


まぁ、成績優秀、スポーツ万能なんでも出来る俺は王子様って言葉は過言ではない。