愕然とする。

確かにエフェスの言う通りだ。

嘗て全宇宙に悪名を轟かせ、銀河連邦が統括する宇宙警備隊でさえ手出しできなかった宇宙海賊ジュデッカ。

そのジュデッカを葬り去った、伝説の神化に覚醒したマーズの攻撃が、まるで通用していない。

赤子に叩かれた程度のように、エフェスは平然としている。

ここまでの力量差なのか。

宇宙全土を牛耳る大元締め、エフェスとはそれ程の戦闘力の持ち主なのか。

「お前の技も悪くはなかったが、どうせ光線を放つなら…」

スッと右手をマーズに向けるエフェス。

「こう撃つ方がいいと思うぞ?」

その瞬間、放たれたエフェスの青白い閃光が、マーズに直撃!

戦闘ジャケットが砕け、欠け、罅割れ、亀裂が走り、まるで布の衣服のようにズタズタにされる。

それだけの威力なのだ。

マーズ自身のダメージも計り知れなかった。