Fighting fantasia

そんな彼の意識の端が。

「!?」

何かを感じ取った。

切り立った峰の上で、その方向を凝視する。

信じられない。

この惑星では有り得ないほどの大きな『力』だった。

離れた位置にいながら感じさせるほどの『力』など、お目にかかった事がない。

野生の肉食獣でさえ、相当接近されなければ、その『力』は感じさせないというのに。

健二の『故郷』の言い方で、能力値と言い換えてもいい。

その飛び抜けた能力値を感じるのは、実に久し振りの事だった。

その大きな能力値が、近付いてくるのが分かった。

こちらの…健二の存在に気付いたのだろう。

この地球で、健二ほどの強い能力値を持つ者は他にはいない。

相手も気付くのは当然。

強い力の持ち主は、猛スピードでこちらに接近してきて。