「ちょっと!誰かに見られたらまずいんじゃ?」
「いーの、いーの。大丈夫。」
私達は、近くに流れる小さな川沿いの道を歩いた。
何気なく歩いている時も、緋色は歩幅を合わせたり、車道から私を守ったりしてくれた。
これで好きにならない女がいるのだろうか?
時間にして30分くらいだが、緋色は自分の事を話してくれた。
生まれ育った街の話や、学生時代のearthのメンバーの話、作曲や作詞の話。
どの話も緋色の選ばれた綺麗な言葉で、いつまでも聞いていたかった。
マンションの前に着いた時、東の空がピンク色に染まっていた。
「キレイ。」
「あ、その顔。僕が切り取った横顔。」
「え?」
繋いでいた手を一度強く握り、振り返ると緋色は背中で手を振った。
…………離れたくなかった。
あの背中に抱きつきたかった。
緋色がタクシーに乗るまで、その背中を見つめていた。
紳士なのか、興味が無いのか。
わからない男。
部屋に帰り、ベッドの端に座って緋色との時間を愛おしく思った。
このまま横になってしまったら、忘れてしまう気がして眠りたくなかった。
「いーの、いーの。大丈夫。」
私達は、近くに流れる小さな川沿いの道を歩いた。
何気なく歩いている時も、緋色は歩幅を合わせたり、車道から私を守ったりしてくれた。
これで好きにならない女がいるのだろうか?
時間にして30分くらいだが、緋色は自分の事を話してくれた。
生まれ育った街の話や、学生時代のearthのメンバーの話、作曲や作詞の話。
どの話も緋色の選ばれた綺麗な言葉で、いつまでも聞いていたかった。
マンションの前に着いた時、東の空がピンク色に染まっていた。
「キレイ。」
「あ、その顔。僕が切り取った横顔。」
「え?」
繋いでいた手を一度強く握り、振り返ると緋色は背中で手を振った。
…………離れたくなかった。
あの背中に抱きつきたかった。
緋色がタクシーに乗るまで、その背中を見つめていた。
紳士なのか、興味が無いのか。
わからない男。
部屋に帰り、ベッドの端に座って緋色との時間を愛おしく思った。
このまま横になってしまったら、忘れてしまう気がして眠りたくなかった。