帰り道。




「さっきはすいませんでした」




「いいよ」




「さっきの事、忘れてください」




「は?忘れろって何?」




「大和の事が好きなのは知ってます」




「それがどうしたの?」




「だから、大和の事諦めないでください」




「んなの、無理だよ。大和には幸せになってほしいもん」



「俺だって無理です。あいりさんには幸せになってほしいんで」



とか言いつつ、本当は自分が幸せにしたいって思ってんだけどな




「蓮くん。嘘つかないで」




「え」




「本当はどう思ってるの?」




「んなの決まってるじゃないですか!俺が幸せにしたいですよ!」




「っふ」




「なんで笑うんですか」




「だって、蓮くんさ。必死なんだもん」




「そりゃ、必死になりますよ!あいりさんの事だけは冷静にいられないんです!」