『かーごーめーかーごーめー・・・』

聞こえてくる楽しそうな歌声。

優子がまだ五才の頃、いつものように近所の友だちと一緒に遊んでいた。

そのなかには達也の姿も。

楽しい時間はあっという間に過ぎ去り、一人、二人と母につれられ帰っていった。

「優ちゃん、バイバイ!」

「またな、たっちゃん!」

達也の姿が小さく消える。

優子はその場に腰を下ろした。