「まぁええわ。」

そう言ってかぶっていた帽子を取り、冷たい地面に腰を下ろした。

優子と達也は幼馴染みで、小さな頃からよく一緒に遊んでいた。

三つ年上で大人びた感じの達也。

優子はそんな達也が大好きだった。

冷たい地面に腰を下ろし、達也は目をつむった。

そんな達也を一瞥し、優子は立ったまま瞳を閉じて風のなびきを感じていた。

達也との想い出を振り返りながら…。