真っ白な雪が降る。 互いに頬を紅く染め、見つめあう瞳には迷いだらけ。 それでも前に進むしかない。 過酷な現実を受け止めるかのように、優子は震える唇で言葉を吐いた。 「信じとるけん…。」 言い聞かせるような言葉だった。 「絶対戻ってくるって、信じとるけん!」 「優ちゃん…。」 達也の目が涙で滲む。 本当は分かってた…。 もう会えない。 二度と会えない。 だけどそんなことを言ったら今の自分たちを否定しそうで、行かないでって言えなかった。 プ―――――ッ…