入学式が終わってあたしたちは校門の前の桜並木を通って帰った。


「もう中学生かぁ~。はやいなぁ…」


桜を見ながらため息をつく。


「おい、ため息つくなよ。せっかくの入学式って日に!」


といって広樹に頭を叩かれる。

いったぁ…

負けじとあたしもやりかえす。


「ちょっ…やめろ遥!痛い痛い!」


それをみて、「やめてやれよ遥」といいつつ笑うこうちゃん。

バカらしいといって大人ぶる英里。

するとあたしから逃げていた広樹が思い切り英里にぶつかった。


「なにすんのよ!このバカ広樹!」


とさっきまで大人ぶっていた英里が子供のように怒りだして、広樹を追いかける。


「ちょっと!待ちなさいよ!」


そんな二人をみてあたしとこうちゃんは思わず吹き出してしまった。