キーンコーンカーンコーン....
「はぁっはぁっ…ふぅーついたぁ~」
ギリギリ自分の席につけたあたしは、ほっとして机の上でうなだれてると、
「ぷっ…ぶはっ!」
隣から笑い声が聞こえてきた。
し…失礼なやつ!
声がした隣をキッと睨む。
「だってさぁ~初日から遅刻寸前だぜ?しかも髪の毛ぼっさぼさじゃーん」
そういってさらに笑うのはあたしの幼なじみ、幸村広樹(ゆきむらひろき)。
「うわ…遥だっさ。」
声がした後ろを振り返ると2人目の幼なじみである三笠英里(みかさえり)が悲惨なものを見るかようにあたしの髪を見ていた。
「あ、英里同じクラスだったんだ」
そういうと怒り出す英里。
「あんたねぇ!あたしと一緒のクラスでラッキーだったと思いなさいっ!」
ぷんぷん怒った英里を笑いながらあたしは前に向き直る。

