あたしの悪口を初めて耳にしたのは小学3年生のころだった。



もともと人付き合いの苦手だったあたしはほとんど友達ができなかった。



でもそれでいい。

別に友達ができなくても、幼なじみの遥、広樹、そしてこうちゃん。



この3人さえいれば、あたしはそれでよかった。






でもやっぱり人から嫌われるのは心地良いものじゃなくて、


あたしの悪口を聞いてしまうたびに、大丈夫。気にしない。って自分に言い聞かせてきたんだ。




それでも、時々泣きたくなるときだってあった。


けど遥も広樹も、そんなあたしの気持ちを知らないどころか、あたしが悪口を言われていたことさえ気づかなかった。


だからあたしは、頑張って強がって、人に弱いとこを見せないように、大人みたいに振る舞いつづけた。