しばらくすると、あたしのお母さんがこうちゃんの家にあたしを迎えに来た。
「こうちゃん、さっきはありがとね。」
「ん。またなんかあったら言えよ？」
そういってあたしの頭をポンポンする。
でもこうちゃんとあたしの身長は同じくらいだから、なんか不自然。
あたしはおもしろくなって笑った。
「笑うなよなー」
といって自分も笑うこうちゃんの頬は照れたように赤くなっていた。
こうちゃんと別れてお母さんとあたしは家へ帰る。
「好きな人いないとか…嘘にきまってんじゃん。バカ遥…」
背後でこうちゃんがつぶやいた声は、あたしには届かなかった。
ねぇ、こうちゃん。
あたしたちはこれからもずっと、"仲のいい幼なじみ"でいられるんだよね？
