「…な、に?」
うまく声がでない。
「泣いてんの?」
えっ…
泣いてる?
気づくとあたしは涙をポロポロ流してた。
あぁ、あたしの泣き虫…
「どうした?」
そういってこうちゃんはあたしの頭を優しくなでる。
そんなこうちゃんの優しさに、あたしはいつも甘えちゃうんだ。
「あの、ね…」
あたしはこうちゃんに話し始める。
放課後の英里の話。
英里に好きな人がいたこと。
あたしはみんなをよくしらないんじゃないかって不安になったこと…
こうちゃんは親身になって聞いてくれた。
そして話し終わったあたしに、
「大丈夫だよ。俺も広樹も好きな人なんていないし。もし出来ても、俺らは仲のいい幼なじみだってことは変わんないから。」
とこうちゃんは優しくほほえんで言った。

