恋かぁ…
恋なんてしたことないなぁ
こうちゃんとか広樹とか、ほかにも男子の友達はいたけど決して恋なんかに至ったことはない。
彼氏なんかいなくても、幼なじみ4人でいたほうが絶対楽しいなんて思うのは、変なのかな。
英里は…そんな風に思ってないのかな。
ふと気になって少し前を歩く英里にきいてみる。
「英里ってさ、彼氏と幼なじみってどっちが楽しいと思う?」
すると英里は立ち止まって、はぁ?という顔でこっちを向く。
「そんなの楽しいっていう定義が違うわよ」
え…そうなの?
ぽかんとするあたしを英里は近くのベンチに座らせた。
「いーい?恋人と友達はちがうの。」
茶髪の髪を風に揺らしながらあたしに説明し始める。

