「さぁてとぉ、キースは?」
「…」
「…」
「わかったよ分かった!!」
恐ろしい形相で睨み付けてくるキング(本人にはそのつもりはない)と声が出ないワドに無言の抗議を受けてテルは息を吐いた。
「ちょっと待ってな」
と、テルは両腕を水平に伸ばし空中で何かからめとるようなしぐさをした後、スイ、と引き寄せる。
ウィングが一瞬瞬きした後、テルはキースの胸ぐらをつかんでいた。
「ちょ、せ、船長!?」
「よお!」
「は、離して!苦しい!!」
「わりぃわりぃ。せっかくくれた船長の特権をらんよ…じゃない使おうと思ってさ!」
「今絶対乱用しようとって言おうと思ったよね!?合ってるよ!乱用だって!!」
「…」
「乱用っていうのは調査と評して盗撮したりすることだろ」
「うわ最低!!」
「船長に向かってなんだよその口の利き方!!」
「船長の威厳を地の底にまで叩き落したのって自分だよね!?」
「…」
ワドが遠慮がちに(無表情に)テルの背中をつつく。
そういや今からシリアスだったっけとテルが笑った。
「…」
「いったらだめだよそれ」
もうすでに軽く背中を向けかけているキースがもう、と完全に背を向けて歩き出したシルンを引き留めた。
「全員揃わないと」
「…」
シルンも一緒にため息をついた。


