「うわ案内とかマジだりぃ。リーダーひっでー」
「リーダーだってキメラ、外に出た方がいいって言ってただろーが」
「うえーい」
かったるそうにそういって、キメラは黙って歩いた。
「あの、サブ…君?ここはどことか色々聞きたいんだけど…」
「ああ、すみません。此処はユートピアの中心街にある宮殿です。賢者とリーダーが住んでます」
「賢者?」
「此処は貴族政治が行われているんです。賢者と呼ばれる者の上にリーダーが立っている…そういう構図です。ちなみに、賢者は僕とキメラ、あと一人は今いません」
こいつら賢者なのか、とウィングは失礼極まりない疑問を抱いた。
「此処は異空間に存在する、何処にでもあって何処にもない国。そして最高の国です」
「それワドも言ってたんだけど、いまいちよく分からないの…ああ、ワドっていうのはリーダーだよ」
シルンはそう微笑み、問いかける。
「いわば、魔法陣の中心、ですよ」
すべての時に通じ、すべての場所に通じる。
美しき幻の桃源郷。
しかし、此処は歪められた世界。
常人には、永遠に見つけられません。
「それに、行き来出来るのもリーダーだけですしね」
新たな人間は、リーダーと一緒に来ます。
そして、此処で死ぬんです。
「宇宙一幸せな国、ユートピア。幻の美しき桃源郷」
此処は夢の国なんです。
サブは夢見心地にそう言った。


