「で、どういうこと?」
ふぁさふぁさ揺れる草の中、言ったのはウィングだ。
「ユートピアって何なんだよ?」
「聞いたことはあるじゃない、ウィング。ほら、幻の桃源郷だよ」
天国以上の楽園。
この世で存在する中で、最も幸せな場所。
「ああ、そういやなぁ…で、どうやって行くん?確か捜索隊とかいたけど見つけられなかったんだろ?」
「ユートピアは基本すぐ行ける。何処にでも存在してるからな」
「いや精神論と違うって。そんなとこあるのーってきいてんだろーが」
「俺が創ったんだからあるに決まってるだろう…」
お前は何を当たり前の事をと言いたげに、ワドが言った。
「ああなるほどお前が…って」
えぇぇぇっと、船長以外が絶叫。
「ちょっと待て一体どういう…」
「ユートピアは異空間にある国だ。俺が創って、国民を集めた。そこなら一応危険はない」
「またいくのかよ、あそこいくとお前が大人気でやだ」
テルがふてくされてそう言った。
「じゃあ仕方がない、次の星まで…」
「冗談真に受けるなよ!?じょーだんだってじょーだん!」
慌ててテルがそう言うと、そうかとワドも納得した。
「それでなんだが、ヒカリ?そこでは一応働かなきゃいけないんだが…大丈夫か?」
「はい?」
なんか危ないことでもあるのだろうか。
「いや、お前の年だとちょっと怠けるのは駄目だというかなんというか」
「普通の仕事ならやります、戦争とかじゃないなら…」
「ああ、ならいい」
あっさりそういい、ワドはじゃあ行くかとゆっくり人指し指をたててくるくる回す。
ちょうど、トンボにそうするように。
くるくる、くるくる。
くるくるくる。
くる…くる…くる…くる…くる…
くるくる、くるくる回す。


