「ほーらほらほらほら!そんなか入ってるやつぜーんぶノルマな」
「…」
しゃべれないのをいいことに、箱に入るだけ突っ込まれた食べ物を見て、ワドはすごく無表情だった。
反論出来ないように取り上げられたホワイトボードは返してもらっていない。
「職権乱用だ…ね」
「ああ」
結構悪質だなとウィングが言った。
「ワド、ワド!どうしよう…どうしよう…」
「んー?どーした、シルン」
テルがのんびり言った。
「ひ、ヒカリがいなくて、どうしよう、服買いに行って、あっと、外で待っててって…」
「一人にしたのかよ!」
「だって、治安もいいから…少しだし…」
ワドはホワイトボードを力ずくで奪い取り、シルンに押し付けた。
駆け出したワドはもう見えない。
涙を浮かべるシルンは、残されたホワイトボードを見つめる。
『5分待て。心配するな。』
過保護なことだな、とテルが笑った。


