「で?アリサが本当に是永くんのことは友達だっていうなら、そのままでいいんじゃない?」

「そ、そうなんだけど……」


佐恵は無言になってコーラをずっと飲んでいる。
わたしの本当の気持ちを言葉にするのを待っているようだ。


うん。あの時、あの胸のざわつきは何だったのか、もうわかってるよ。


「わたし…是永くんが好きなんだって…今回、自覚したよ」

純粋な想いを言葉にするのって照れくさい。
だけど、大切な友達の佐恵には、ちゃんと言わなければと思いきって告白した。


佐恵はストローから口を離すと、

「やっとわかったか」
とニヤッと笑い、コーラをテーブルに置いた。


「アリサが是永くんのことが好き、もしくは気になる存在で好きになるのは時間の問題だって、私はわかってたよ」


「えっ!すごいなぁ…佐恵。
私自身、よくわかってなかったのに」


「んー…。自分の気持ちって案外見えないものだよね」