天宮涼音
「紅蘭学院中等学部から来ました、天宮涼音です。」



こんな身近に制服を違和感もなく着こなす人がいるんだと、今初めて知った。


ちなみに、今は高校に入学して初めてのHRで自己紹介の真っ最中だ。


教壇の真ん中に立ち、黒板に背を向けて自己紹介をする彼女。


セーラー服のスカートを膝丈に。


少し長めの前髪で腰までの艶やかな黒髪。

整った顔立ちは透き通った白い肌。


俺の彼女理想像そのものだ。


いや、これは他の男子も同じかもしれない。


いままでこんなに綺麗な人は見たことがない。


一言で言えば、どこかの上品なお嬢様。


ちらりと隣の男子見ると、彼女を見て頬を赤く染めている。