…ﾁﾘﾘﾘﾘﾘﾘﾘﾘ…ﾁﾘﾘﾘﾘﾘﾘﾘｯｶｼｬﾝ…
「ふぁあ〜っ」
ﾌﾞｰｯﾌﾞｰｯﾌﾞｰｯﾌﾞｯ…
―起きたら読むノート―
ペラッ
―あなたは記憶障害です
私はあなたです
これは私が記憶障害と診断された日に書いたものです
私は一日で記憶がリセットされてしまうそう…
原因はわからない…
目が覚めた時には記憶を失っていたそう…
血縁者もいなかったようで…
今私が住んでいるところは孤児園の方が私のために用意してくれたところ―
「…え？記憶障害？」
次のページには
―貴方は今16歳高校1年生
高校は宮園高校
学力の方は忘れないみたいだから
授業の様子は忘れちゃうみたいだけど…―
16歳高校生の上には
7歳から15歳までの数字と小学校、中学校の名前が消されてある
私には生まれてからの記憶もない
そして…新たな記憶もない…
なぜ、こうやって字を読むことができるのかも不思議…
そうだ…私の名前は…？
表紙に書いてあった名前…
―神田 美月
「か、んだ、み、つき？」
