御波くんが住んでいた建物は、真新しい高層マンションのようだった。 15階からエレベーターに乗りこむ。 これからどうしよう。 行く当てはなかった。 まずは最も栄えている駅まで行って、そこからバスで大阪まで行こうと思っている。 カラダを売る心づもりは出来ていた。 そうやってお金を貯める。 多少の危険を伴ってもいい。 何らかの条件を飲みさえすれば、どこかの家に居候させてもらうことだって出来るはずだ。