朝と昼と夜。〜朝〜

『やめてあげてください』

そこに1人の女子高生が立っていた。卓也は思わず足を止める。

『なんだお前?』

不良の1人が女子高生に近づいた。

『やめてあげてください』

女子高生はもう一度、ハッキリとした口調で言った。

『はぁ?お前こいつの何?』

『別になんでもありません。でも、泣いてるじゃないですか。』

『違うって!こいつが約束破ったからキチンと話をしてただけ!なぁ?』

不良は泣いている学生の肩に腕を回し何度か揺すった。学生は怯える表情で小刻みに頷いた。明らかに言わされているのが分かる。

『嘘だ。約束ってなんですか?』

女子高生が問いかける。その視線の先には不良が握りしめているお金があった。

『面倒くせぇなー!お前ちょっとこっち来いよ!』

不良が女子高生の腕を掴み路地裏に連れて行く。隙を見て泣いていた学生は逃げ出した。