朝と昼と夜。〜朝〜

久美は久須に駆け寄る。久美の手には救急箱が持たれていた。

『卓也くんも座って。』

久美は卓也と久須の手当てを始めた。そんな光景に2人の男は笑った。

『何が可笑しいのよ。本当に男って馬鹿なんだから。』

久美が怒って言う。

『なんで姉ちゃんが、西条と知り合いなんだよ。』

『知りあいじゃないよ。』

『はあ?』

『彼氏だよ。』

久美は恥ずかしそうに言った。卓也もバツが悪そうに目をそらす。

『まじかよ、あの優等生の姉ちゃんが不良のカリスマの彼女?まじ笑える。』

からかう久須に久美は消毒液を振りかけた。

『いってー!まじ痛いって、ごめんって』

久須は笑った。その笑顔は3年前に忘れてきた子供のような無邪気な笑顔だった。久美も笑った。またこうして久須と笑い合える日が来るなんて思ってもいなかった。

『よし、俺は帰るぜ。』

卓也が言った。

『ありがとう。』

久美が言う。

『西条先輩!やっぱ半端ないっすね!』

『当たり前だバーカ!あとはキッチリ、ケジメだけは付けろよ!』

『わかってます。』