1学期も終わりを迎えようとしていた。もう時期、夏休みだ。卓也は久美と屋上でボロンニャのパンを頬張る。
『夏休みはどこか行くのか?』
『予定はないかな。』
『そっか。』
久美はまた、あの悲しげな表情を浮かべる。卓也も言葉に詰まる。様子を見かねた久美が話し始めた。
『私ね、犬山町に住んでたの。』
卓也が住んでいた所の隣町だ。
『あの犬山町?』
『うん。』
犬山町は凄く自然が豊かな所で、春には桜が満開になることで花見スポットとして人気な町だった。そうあの土砂災害が起こる3年前までは…
『夏休みはどこか行くのか?』
『予定はないかな。』
『そっか。』
久美はまた、あの悲しげな表情を浮かべる。卓也も言葉に詰まる。様子を見かねた久美が話し始めた。
『私ね、犬山町に住んでたの。』
卓也が住んでいた所の隣町だ。
『あの犬山町?』
『うん。』
犬山町は凄く自然が豊かな所で、春には桜が満開になることで花見スポットとして人気な町だった。そうあの土砂災害が起こる3年前までは…