『わかった。もう何もしない。』

加奈子が可愛く言った。

『本当だな?』

『うん。でも、一つお願いがある。』

『なんだ?』

『加奈子と付き合って!』

卓也は一瞬考えた後、静かに小さく頷いた。これで、久美に手を出されないなら良いと思えた。

それから久美への嫌がらせはピタリと止んだ。徐々に久美にも笑顔が戻ってきた。もう、それを公園のベンチで見る事は出来ないが…