朝と昼と夜。〜朝〜

『卓也の彼女の加奈子です。』

加奈子は意地悪な笑顔で言った。

『え〜そうなんですね。さすが卓也くん!もうこんな可愛い彼女をゲットするなんて!このこの〜。』

久美はいつもと何も変わらぬテンションで言った。その笑顔に偽りは感じられなかった。

『は?違うって!』

卓也は加奈子を拒否した。久美がどうこうではなく、彼氏になった覚えがないからだ。いや、久美に誤解されたくない気持ちもあったかもしれない。

『もう!照れちゃって。妬けるね〜。じゃあ邪魔しちゃ悪いから私は行くね。』

久美は何も変わらない、普段の久美だった。卓也には、それがなぜか、無償に歯がゆかった。久美が去った後、卓也は加奈子に鋭い目を向けた。

『ふざけんなよ!俺に構うな!』

『なんで?なんで私じゃダメなの?』

『うるせんだよ!』

卓也はそう言って屋上から出て行った。

『私、絶対諦めないから…』