遥は、金を相田によく渡すようになった。 やはり、お金より相田。という妙な感じになっている。 いや、お金より相田。 お金がなければ、相田が居なくなってしまう。 きっと、そんな感情だったんだと思う。 「翔………」 遥はまだ生温い布団を触り、涙を流す。 この熱が、段々冷えていくのに恐怖しか感じない。 「どこにも…いかないでよ……」 「あなたが、繋ぎとめればいいのです」 ぽつりと呟いた言葉に返答があり、遥も相田の時同様びくりと肩を戦慄かせた。