「ねえ。」
そう呼ばれて振り返ると、
そこには露草 優莉亜と小林 りおんがいた。
優莉亜と りおんはいわゆるスクールカーストの頂点に立つような女の子。
優莉亜はオシャレでスタイルも良くて、そして誰も逆らえない。
家が金持ちで、よくブランド物のバッグで学校に登校してきていた。
りおんは、一言で言うと子どもっぽい。
顔も、性格も。
明るくて、ひとなつっこくて可愛いため、男女共に人気は高かった。
「なつめたちの手紙には、なんて書いてあった?」
「手紙って、招待状のこと?
それなら、プチ同窓会やるから今日公民館に来てねって書いてあったよ?」
「みんな…そうなんだ。」
「優莉亜は…違うの?」
『違うよ?』
どこからか…声がした。
優莉亜のものではない声が。
