「とりあえず、言いたかったことは言えたからよかった。」
「俺も…ちょっとスッキリした。心の中のもやもやが、ちょっとは晴れたよ。」
「…椅子、探そっか。」
「《灯台下暗し》か。意外な場所にあるってことかな。」
「意外な場所に…」
「…あ。」
蓮太郎、なにか思いついたみたい。
「ひょっとしたら、この部屋のどこかにあるんじゃないか?」
「えっ!?」
「この体育館は、みんなにとってはスタート地点。誰もこの中にあるとは思わないし、《灯台下暗し》じゃね?
ゲームの主催者がいる部屋なんて、居心地も良くないとみんな思うだろうし…」
「確かに…その線はあるね!探してみよう!」
探し始めて十分後、
「おいなつめ!!あったぞ!」
それは、体育館倉庫にあった。
「蓮太郎…ナイスだったね。ちゃんと2個ある!」
「ああ、座ろう!」
蓮太郎は誰にも邪魔されないように倉庫に鍵をかけて、
一緒に座った。
