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「はぁーっ!疲れた疲れた…腕が痛いー」

「腕は痛くならないだろ。」

「うるさいなー。そんなにグチグチ言ってると、いつまでも彼女できないよ?蓮太郎くん?」

「うるせえ!」


結局、蓮太郎の家に最後まで残ったのは私だけだった。


秀志は塾で帰ったし、未奈美と知宏には難しすぎたみたい。

私にも難しかったけど。


「うわっ!もうこんな時間だ…」

時計を見ると、7時を回っていた。

「暗くなる前にさっさと帰れ。」

「はーい」

とは言っても、私の家と蓮太郎の家は、田んぼ挟んでお隣どうしなんだけどね。

「おじゃましました!」

「おう。」