「あ゛〜〜!!!!」
「ちょっとー?!何変な声出してんの?!…さっさと勉強しなよ!」
セミの声が鳴り止まない8月の夏休み。大学受験を控えてる私、山本 葉月18歳。
勉強しない私にお怒りなのは、幼なじみの川田 凛。
こんな暑い中勉強できるかーーー!!!
「はづ〜? ほんとにM大狙ってんの?」
「う〜ん…。まあね。先生が行けるって言ってたしー?」
図書室で勉強中の他の生徒がチラチラと私たちを見る。
「優くん追って…?」
「…もう優のことはいいんだ。…もう私は吹っ切れてる!」
「ほんと〜?」
凛が顔をしかめる。