記憶の欠片

はらり、と桜色の髪が宙に舞った。

振り返るミリィに再び魔獣は
飛びかかってくる。

「もうだめっ!」

ギュッと目をつぶった瞬間、
聞いたことがない声で
呪文が唱えられた。

一瞬の出来事だった。

魔獣は光となって消え、死ぬ間際だったミリィはその場にすとんと
座り込んでしまった。

呪文が聞こえた方を向くと栗色の髪をした背の高い男の人がいた。