「貴女・・ファッション好き?」
女が私を伺うように言った
「最近、好きになり始めた」
「最近なの?
可愛らしくてつい声をかけてしまったわ」
私は自分の姿を見るように下を向いた
「貴女、うちの店で働かない?
て・・もうお仕事してるか・・」
「してない」
「え?本当?就活中ってこと?」
「就活・・て何?」
「珍しい人ね・・就活っていうのは就職、仕事に就くための活動をすることよ」
「そう」
「ていうか貴女、何歳?」
「17」
「ええええぇえ!?」
女が大きな声で驚いたせいで周りが私達に視線を向け辺りがしん、と静かになった
「あ・・」
女は周りに気付いて恥ずかしそうにして小さな声で「すみません」と言い
次には私の腕を引っ張って一軒の店に入っていった
その店はレディース店だった

