数日後、私は由のホテルに引っ越した
それから数ヶ月が経ったが由とは喧嘩も無く穏やかな日々を送った
この数ヶ月の間に、前にも送ってきた私「赤」を譲ってくれという手紙が多数、送られてきた
だが由はそれらを断り続けた
私も今更、由とは離れられない
所が、その中に由と仲の良い、一般企業で言うお得意さんという位置の所から私を譲って欲しいと来たが、それも由は断った
しかし向こう側から一度、会わせてくれ、と言ってきたらしい
「という事なんだ・・
どうだ?俺は断りたいが、こっちとしての立場があるんだ」
「会うだけならいいよ」
「本当にいいのか?」
私はうなずいた
「だけど、あっちには行かないから」
「解ってる
俺がそれだけはさせないから」
私は笑んだ
「会うのはいいが顔を見られるのはまずい」
「顔を隠せばいい」
「そうだな」
「いつ、面会?」
「一週間後だ」
「一週間後って丁度、学校に入学する日でもあるな」
「そうなんだ
だから学校が終わってからにする」
私は頷いた

