「ぁ、いや・・悪い!
さっきのは言葉のあやっていうかさ・・
あ、おい浬士!」
私は部屋から出て早歩きでエレベーターに乗り込んだ
ホテルから出ても由は追いかけてくれなかった
私はそのまま街の中へ歩き出した
今日は昨日より寒さが増している
街の中を歩いていると前から制服の男子高校生の集団が通り過ぎた
と思ったらその中の一人の男に腕を掴まれそのまま腰に手を回し、もう一つの手は私の頬においた
・・・
正直びっくりだ
一緒に居た男子軍団が冷やかしを吹っかけてくる
男は私の頬に唇を着地させ直ぐに離れた
「君、おれの彼女になんない?」
一段と冷やかしが増した
「良いぞー」
「もう落ちたも同然!」
「さすが、イケメン!」
他の男子が次々と発する
イケメン?
私は男の顔を凝視した
「・・・」
男は慌てて目を逸らした
髪の間から見える耳が赤い
由の方がイケメンだろ
私は目の前の男の腹をけりこんだ
男は一瞬にして咽て地面に蹲った
他の男子がその男の名前を呼びながら駆け寄った
「ふざけるな糞餓鬼が
私に気安く触るでない」
私は男共、全員をにらみつけた
男共は一瞬にして青ざめた
私は踵を返し又、歩き出した
マンションに着き部屋に入り一直線にベッドに倒れこんだ

