「ケイってどうしてそんなに物知りなの?」

「ん?」




勉強会を終えた私たちは、塀の上に並んで座って話をしていた。
ケイは優しく微笑む。



「必要に迫られて、かな?」

「必要?」

「自分の、目標のため」

「目標?なりたいものがあるの?」

「そうだね」




意味深に笑う。
夢か。

私の夢ってなんだろう。




「それでこんなに物知りになるなんて、すごく大切な夢なんだね」

「ああ・・・。俺の命をかけて成し遂げたい、夢だ」





力強い、念のこもった声。