「カイさんは、いつだってミソラさまに笑っていてほしい、元気でいてほしいと思ってお仕えしているはずです。俺も、今そう思いながらお仕えしていますから。それなのに、今の元気のないミソラさまを見たら、カイさんはがっかりするんじゃないでしょうか」

「・・・」

「カイさんが見ていないからと言って、それでいいんですか?見ていないところでは、頑張れませんか?」




そんなことない。
カイが見てくれなくたって、私は頑張れる。

頑張れるよ。


でも、でも。
カイは、私のせいで・・・。



「カイ、私のせいで・・・」

「大丈夫ですよ。王さまだって、カイさんに悪意があったとは思っていないんです。ですが、王としてはきちんと示さなくてはいけなかったんだと思います。他のものに示しがつかないので」

「・・・そうなのかな」

「レオさまは、とてもお優しい方ですよ。ノアがいつも言ってます。レオさまは慈悲深いお方だと」



お父さんが優しいことは私だってよく知ってる。
だからこそ、カイを外すって言った時には、どうしてって思ったんだ。

王としてのお父さんの事を、私は知らな過ぎたのかな。