私は部屋に戻ろうと思ってたけど踵を返し違う場所を目指した。
たどり着いた部屋は、お父さんとお母さんの部屋。


ノックをすると、中からお母さんの声。
よかった。
この時間ならいると思ってたんだ。




「お母さん、私!」

「ミソラ?どうぞ」



私は扉を開け中にはいる。
お母さんは笑顔で迎えてくれた。




「もう、勉強は終わったの?」

「うん。勉強終わって木の上で寝てたらじいやに怒られた」

「まあ・・・」




お母さんは目を丸くする。
でも、お母さんはそのことを咎めたりはしない。

そのことでじいやにはお母さんも小言を言われてるみたいだから、申し訳ないなぁと思うけど。




「お母さんは、怒らないの?」

「え?・・・ああ、お母さんもね。人に怒れた立場じゃないのよね」




そう言ってお母さんは苦笑した。