「ミソラ、またじいやを困らせたの?」

「リク。違うよ。勝手にじいやが困ってるの」



部屋に戻る途中リクに呼び止められた。
リクは私の双子の兄。

お転婆で活発的な私とは正反対で、冷静で落ち着いている優しいお兄ちゃん。
よく、まだ反対ならよかったとじいやにどやされる。


ふん、仕方ないじゃんね。
こうなったもんは。



「あまり、困らせるなよ。じいやだって年なんだから」

「わかってるー。できの悪いプリンセスだから仕方ないのよ」

「なに言ってるんだよ。ミソラも十分頑張ってるだろ?」



リクは優しい。
私の事を一番理解してくれてる。

やっぱり、双子だからかな?




「リク、大好きっ!」




思い切りリクに抱きついた。




「ちょ、重い」




とっても迷惑そうだけど、気にしない。