お父さんもきっとわかってる。 わかってるからこそ、きっと、立ち直るための猶予をくれたんだ。 「カイの側に、行ってやれ」 「・・・うん」 「きっと、お前なら・・・。カイの事も救えるだろうな」 そうだといい。 私はお父さんに笑って見せる。 そして、背中を向け走り出した。 カイは、一命を取り留めた。 意識も取戻し回復まで療養中だ。 私はまだ、カイに話していない。 私の気持ち。 伝えたい想いを。 伝えに行こう。 カイに全てを。