夢ができたよ。
私は、皆の心がわかるプリンセスでありたい。



心を通じ合わせられるプリンセスになりたい。




こんな風に、辛い思いをする人を包み込めるような。
強いプリンセスに。





「全部、話して。ケイの想いを。全部私に教えて」

「・・・俺はっ」

「お父さんと、お母さんが残してくれた命を、無駄にしないで!」




ケイの手から剣が落ちる。
同じころ、たくさんの足音が近づいてくる。

イチが連れてきてくれた騎士たちが来てくれた。




「プリンセス!」

「・・・大丈夫。もう、大丈夫」



そう告げて、ケイを預ける。
私は振り向きカイに駆け寄る。