「お前ら王族を、俺は許さない!」 カイも、そうだったのだろうかと。 こんな時に、ふと思った。 お母さんを殺そうとしたカイ。 それがどうしてなのか、そこまでは聞けなかったけれど。 カイも、王族に、なにか恨みを抱いていたのだろうか。 お母さん自身にじゃない。 それは、わかる。 その理由は? 「どうして?」 理由が、知りたい。 ケイは立ち上がる。 剣を持つ手がカタカタと震えている。