「プリンセス―!」 「王さま!」 私たちが歩けば、たちまち城下の人たちで溢れかえる。 これが、お父さんの力。 国民に愛されてる、お父さんの力だ。 すごい・・・。 私の側を歩いているカイを見上げる。 カイは、どう思ってるんだろう。 「ミソラさま?」 「あ、ううん・・・」 私の視線にカイが気づいて尋ねられる。 私は首を横に振って前を見た。 あ・・・。 「ノエル!」 人ごみの中に、ノエルの姿を見つけ声を上げた。