頑張れなかった。

大縄飛びにでた直後、みんな大好き朱本王子の写真を取り巻くっていたところで限界がきた。

頭痛と吐き気で立っていられなくなって、色彩が明滅する地面に倒れる。

棒倒しを監督していた先生が私の様子に気づいたようで、周囲の声が耳なりの向こう側で大暴れしたところで、記憶が飛んだ。

はろー、若松楓です。

気持ち悪い。

頭痛いし、さっき吐いてしまったせいで、食道と胃の分かれ目みたいなところがひくひくしてる感じする。

普段は意識してても、食道の終点なんかわかるかよって思うけど、吐いた直後はやばい。

ヤヴァイ。

気持ち悪くて頭いたい。

脳ミソループしてる。

ちがうね。

考え事ループしてる。

「気付いてないかもしれないけど、独り言ヤバイわよ若松さん。」

うーむ、養護教諭。

保健室の先生いわく、声にでているとのことなので自重する。

保健室は冷房が効いてて気持ちいい。

昼休憩を挟んで、寝たきりとなっている私としては、永住したい所存。

しかし応援合戦でれないのは少し残念だ。

練習が水の泡だから。

午後競技の開始10分前の予鈴が鳴った。