駅では花夜が待っている。
扉があいてから葉月と視線も交わさず、足早に降りて改札へ。
壁に寄りかかって待つ花夜に抱きついた。
「やっほー、かえちゃん」
「感動の再開に水をさす輩が現れる前に速やかにここを離れたい」
「えっと、はーくんならもう改札を通って私たちを視界に入れたところだよ」
「久しぶり、花夜ちゃん」
「はーくん久しぶりー。ブレザー似合わないねー」
「地味に傷つくんだけど」
「二人は喧嘩中なの?」
「「違うよ」」
「葉月が可愛い彼女がいるのに、私と二人で帰るのは誤解を招くからお止めなさいって遠回しに言ってるのに全然気づかないから、呆れて悪口言ってただけ」
「その意図は全く伝わってないし、お前は女に入らないからノーカン」
「はーくんは鈍感だからね」
「ほら、私は悪くない」
「かえちゃんもなかなかだよ」
二人して花夜に諌められて渋々歩き出す。
駅から花夜の家は10分ちょっとだ。
花夜に話したいことがある。
「かえちゃん、欲しがらないと何にも手元に残らないよ。」
「だって私は葉月を好きじゃない」
「……嘘つき」
私たちのコイバナは少し苦くて、素直じゃない。
扉があいてから葉月と視線も交わさず、足早に降りて改札へ。
壁に寄りかかって待つ花夜に抱きついた。
「やっほー、かえちゃん」
「感動の再開に水をさす輩が現れる前に速やかにここを離れたい」
「えっと、はーくんならもう改札を通って私たちを視界に入れたところだよ」
「久しぶり、花夜ちゃん」
「はーくん久しぶりー。ブレザー似合わないねー」
「地味に傷つくんだけど」
「二人は喧嘩中なの?」
「「違うよ」」
「葉月が可愛い彼女がいるのに、私と二人で帰るのは誤解を招くからお止めなさいって遠回しに言ってるのに全然気づかないから、呆れて悪口言ってただけ」
「その意図は全く伝わってないし、お前は女に入らないからノーカン」
「はーくんは鈍感だからね」
「ほら、私は悪くない」
「かえちゃんもなかなかだよ」
二人して花夜に諌められて渋々歩き出す。
駅から花夜の家は10分ちょっとだ。
花夜に話したいことがある。
「かえちゃん、欲しがらないと何にも手元に残らないよ。」
「だって私は葉月を好きじゃない」
「……嘘つき」
私たちのコイバナは少し苦くて、素直じゃない。

